久保田は子どもの頃から乗り物に酔いやすく、自分で運転している車でも酔うくらいなので、船やバス、飛行機が大の苦手です。恐ろしいことに、ヨーロッパへへの出張の場合、どう工夫しても片道10時間以上飛行機に揺られることになるが、なんとか快適な睡眠をとりたい。ポイントはやっぱり10キロからある頭をどう支えるかで、旅行用の枕はきちんと選びたいものだ。
奮発して買ってみたのは、低反発マットで有名なテンピュールのトランジット・ピローで、よくある空気で膨らますタイプのものではなく、ずしりと思い低反発ウレタンの塊。これならば快適な睡眠が約束されるはずと思い、さっそく関空まで持っていった。
とろこが、関空に突くまでの間に、キャリーカートから3回脱落し、仕方なく手持ちのバッグに挟んでみても2回落下した。ドーナツ型ならともかく、馬蹄形なので荷物にしっかりと固定することができない。しかし、スーツケースの中に入れてしまっては、飛行機の中で使えないので全く意味がない。せめて、ストラップや、リングの欠損部を補うベルトが付いていれば、キャリーカートやバッグに引っかけられるのだが・・・。
いざ飛行機の中で使ってみると、あまりにも形がしかりとしすぎていて、頸動脈が圧迫されて30分とつけていられない。空気で膨らませるタイプだったら、多少空気を抜いたりして調節できるのだろうけど。
結局、滞在中に現地のゴミ箱で捨ててきたい衝動と戦いながら、かろうじて日本に連れて帰ってきた。もう二度と旅行に持っていくことはないだろう。そんなわけで現在は、阪大の研究室で仮眠用の枕になっている。