2010年12月アーカイブ

もう先月のことになりますが、大阪大学の堤先生に新しく出た本をおねだりしたら頂きました。『介護保険の意味論――制度の本質から介護保険のこれからを考える』(中央法規出版)です。せめてもの償いに、blogで宣伝させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

筋金入りの保険主義者でならす堤先生には、院生時代から博論の副査に至るまで、さまざまにお世話になりました。一昨年のゼミでのハイエク全集の講読は非常に充実した刺激的なものでした。いまの日本で、福祉社会論の授業でハイエクを読むのはおそらく堤先生のとこだけでしょう。

今後とも、どうぞよろしくお願い致します。


直接面識はないのですが、職場でお世話になっています河田惠昭先生より、岩波新書『津波被害――減災社会を築く』をご恵投いただきました。とても嬉しいです。どうもありがとうございました。勉強させていただきます。

さっそくパラパラと拝読しましたが、tsunamiがそのままオックスフォード英語辞典にも掲載されている津波大国日本に住みながらも、あまりにも津波に関する誤解を持っていることに気づかされ、驚きました。たかだか50cmの津波がどれほど危険か、警報を正しく解釈して非難行動に結びつけられないことのもどかしさなど、津波に限らず防災や減災を考える上でも重要なヒントが詰まっているように思います。

また、河田先生は子ども向けの防災の本に多く関わられるなど、次の世代に災害の経験を語り継ぐことの重要性を訴えている方でもあります。以下、合わせてご紹介させていただきます。重ねて、どうもありがとうございました。

  

ずいぶんとお礼が遅くなってしまいましたが、執筆者のひとりであり、久保田によく煙草を恵んでくれる辻大介先生より、北田暁大責任編集『自由への問い4 コミュニケーション――自由な情報空間とは何か』(2010年、岩波書店)を、恵んでいただきました。どうもありがとうございます。いつもお世話になります。

久保田の所属していた阪大の社会環境学・コミュニケーション社会学という講座は、ジェンダー・家族に関する学生が半分、メディア・コミュニケーションに関する学生が半分といった構成で、そこそこ交流しながらやっています。辻先生は、伊藤公雄先生のあとに阪大にいらっしゃったメディア・コミュニケーション論の先生で、久保田の副査でもあります。

この論集に収められている論考「功利主義と自由――統治と監視の幸福な関係」で、久保田は安藤馨さんの議論にはじめて出会い、衝撃を受けました。ロールズ以前も以後も「豚の哲学」と揶揄される功利主義ですが、安藤さんを旗手として、これから盛り上がっていく予感がします。是非一度、安藤さんともお話し出来る機会があれば嬉しく思います。


 

千葉大学の米村千代先生より、岩上真珠編『<若者と親>の社会学――未婚期の自立を考える』青弓社を送っていただきました。どうもありがとうございます。とても嬉しく思います。

岩上真珠先生を中心とした、ポスト青年期の若者の家族関係に関する一連の研究の最新の成果のようです。特に、米村先生が執筆されている第4章「親との同居と自立意識――親子関係の'良好さ'と葛藤」が、久保田も非常に関心のあるテーマで、さっそく読ませていただきました。

家族と同居するか/家族の元を離れて暮らすか、という選択が、若者の自立とどのような関係にあるのかは、「ひきこもり」や「ニート」が問題となる現在、非常に重要なテーマだと思います。是非ともシェアハウジングに関する議論と接続してみたいと思います。関連文献と一緒に紹介しておきます。

     

著書・訳書の紹介



 
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