神戸新聞(2011年1月8日付)に阿部真大くんとの対談が掲載されました

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元旦の記事に引き続き、8日付けの神戸新聞に甲南大学講師の阿部真大くんとの対談が掲載されました。前回に引き続き、特集「バブル後世代の幸福論」の最終回という位置づけで、今回は写真も掲載されています。

http://www.kobe-np.co.jp/rentoku/shakai/201101buble/07.shtml


最近思うのは、(1)バブル世代と、(2)バブルを見て知っている世代と、(3)バブルを知らない世代に分けると、、当然ながら準拠集団や剥奪感が全く違うということ。さらには、ロスジェネと一括される(2)の世代の中でも、(2A)特にバブルへの羨望とルサンチマンが強いせいで、頑張って抵抗とかロハスとか別の物語に依らないと誘惑を振り切れない「前期ロスジェネ」と、(2B)比較的ドライに現実を受け入れて、変化に適応しながら実現可能な選択肢を新たに模索している「後期ロスジェネ」の間の溝は結構深いと思う。やや乱暴な例えだけど、「前期ロスジェネ」は非正規雇用の正規雇用化を、「後期ロスジェネ」は正規雇用の非正規化を訴えるような、そんな質的な違いを感じます。調べてみたら、この分断は結構議論されてるんですね。

AERA '07.10.29など
参考
http://d.hatena.ne.jp/rondo-rondo/20071028


ただ逆に、(2B)「後期ロスジェネ」から見ると、全くバブルを知らないがゆえに、頑張って割り切ったり何かを諦めたりという契機をそもそも持たない世代(3)には、感覚的について行けないところがあって、「ああ、なんだかんだ言っても僕らの準拠集団はバブル世代なんだなあ」としみじみ思う今日この頃。

秋の日本社会学会でお会いした古市くんの新書『希望難民ご一行様』なんか読んでみると、その辺の違いがよく分かります。浦さんの本なんかも、逆の意味でそうかな。


神戸新聞の紺野さんと岡西さんには、貴重な機会を頂き感謝しています。
いろいろ勉強になりましたし、考えるきっかけになりました。
重ねて、どうもありがとうございました。

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