博士論文の終章の一部を元に執筆した論文を、大阪大学人間科学研究科の紀要に掲載していただきました。
程なく紀要アーカイブを等を通じて公開されると思いますが、先に、久保田の執筆箇所のみPDFを上げておきます。
博士論文は昨年度の5月に提出し、9月に学位を頂いたのですが、心残りは、ケアや親密性に関する新しい議論、特に金井淑子先生の議論をもう少し取り込みたかったこと、それから、家族のアイデンティティに関わる側面を承認論を援用してもう一章を追加したかったことでしょうか。この点は今後の課題として、学会報告などで議論させて頂く機会があるかと思います。
なんとか今年度中には博論を書き直して、単著として出版したいものです。
<題目>
家族社会学における家族機能論の再定位――<親密圏>・<ケア圏>・<生活圏>の構想
久保田裕之
公益財団法人ひょうご震災記念21世紀研究機構(当時)
<目次>
1.はじめに:「家族の多様化」論の隘路から
2.家族機能の二重の分化:家族にいま何が起こっているのか
3.家族研究における家族機能の形式化の試み
4.<親密圏>・<ケア圏>・<生活圏>の分析的図式化
5.おわりに:家族社会学における新たな理論枠組みの構築に向けて
<PDF>
久保田裕之,2011,「家族社会学における家族機能論の再定位」『大阪大学人間科学研究科紀要』37:77-96.
正誤表.pdf(2011.6.26Update)