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あけましておめでとうございます。大晦日は、大阪に帰省してきた人たちと、帰省せずに大阪に残った人たちと、お正月を利用して大阪に遊びにきた人たちで、うちで鍋をしました。広いスペースを利用して、友人を大勢招けるのもシェアの醍醐味のひとつですよね。年末年始はシェアメイトがみんな帰省してしまったので、気兼ねなく遅くまで騒いでいました。

シェアに限らず、結婚している人は実感あると思うんですけど、人と住んでて、たまたま一人になったときに感じる開放感は、決して一人暮らしでは味わえない不思議な感覚です。その意味では、一人での生活には一人の喜びさえないのかもしれません。この点、アーレントは、『人間の条件』の中で、「孤独」と「独居」を区別しています(邦訳p107)。

さて、そんな流れで、2010年11月9日に放送されたNHKクローズアップ現代「住まいを"シェア"してみませんか」をみんなで観ました。

NHKのサイト
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2961

若者向けのシェア、シングルマザーとシニアのシェア、家族が集まるコレクティブハウジング、といった構成になっていて、最後のコレクティブは、コレクティブハウジング社さんが聖蹟桜ヶ丘でやってるやつかなと思ったら、やっぱりそうでした。

コレクティブハウス聖蹟
http://www.chc.or.jp/chcproject/seiseki/about.html

あとは、解説に出てきた研究者の方を存じ上げなかったので、調べてみたらやはり建築関係の方だった。シェアのことをいろいろ調べていると、建築畑の方とお話しすることが多いですが、みなさん多才で、エネルギッシュで、しゅっとしてて、かっこいいですよね。是非一度、お話をお伺いする機会があればと思いました。

坂倉杏介さんHP
http://kyosuke.inter-c.org/cahiers/

見終わった感想というか、コメントなんですけど、なんだろう。いや、すごくわかりやすい構成でした。やはり、文章で読むよりも、実際に料理している様子や、コモン・スペースで子どもが暴れ回っている様子は、映像で見た方がずっとわかりやすいし。坂倉さんがコメントしてたみたいに、自分一人で(実際には家族と)所有することが喜びだった時代の感覚は、一方では万人に共通の感覚ではなくなってきているし、他方では万人に手の届かないものになっている。逆に、他人と共有することに「喜び」や「安心」があることが見直されている、というのは確かにその通りだと思う。是非こういう特集をもっとやってもらって、シェアの考え方を普及してもらえればいいなと思いました。

感想や分析は追ってまた。

もう先月のことになりますが、大阪大学の堤先生に新しく出た本をおねだりしたら頂きました。『介護保険の意味論――制度の本質から介護保険のこれからを考える』(中央法規出版)です。せめてもの償いに、blogで宣伝させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

筋金入りの保険主義者でならす堤先生には、院生時代から博論の副査に至るまで、さまざまにお世話になりました。一昨年のゼミでのハイエク全集の講読は非常に充実した刺激的なものでした。いまの日本で、福祉社会論の授業でハイエクを読むのはおそらく堤先生のとこだけでしょう。

今後とも、どうぞよろしくお願い致します。


直接面識はないのですが、職場でお世話になっています河田惠昭先生より、岩波新書『津波被害――減災社会を築く』をご恵投いただきました。とても嬉しいです。どうもありがとうございました。勉強させていただきます。

さっそくパラパラと拝読しましたが、tsunamiがそのままオックスフォード英語辞典にも掲載されている津波大国日本に住みながらも、あまりにも津波に関する誤解を持っていることに気づかされ、驚きました。たかだか50cmの津波がどれほど危険か、警報を正しく解釈して非難行動に結びつけられないことのもどかしさなど、津波に限らず防災や減災を考える上でも重要なヒントが詰まっているように思います。

また、河田先生は子ども向けの防災の本に多く関わられるなど、次の世代に災害の経験を語り継ぐことの重要性を訴えている方でもあります。以下、合わせてご紹介させていただきます。重ねて、どうもありがとうございました。

  

ずいぶんとお礼が遅くなってしまいましたが、執筆者のひとりであり、久保田によく煙草を恵んでくれる辻大介先生より、北田暁大責任編集『自由への問い4 コミュニケーション――自由な情報空間とは何か』(2010年、岩波書店)を、恵んでいただきました。どうもありがとうございます。いつもお世話になります。

久保田の所属していた阪大の社会環境学・コミュニケーション社会学という講座は、ジェンダー・家族に関する学生が半分、メディア・コミュニケーションに関する学生が半分といった構成で、そこそこ交流しながらやっています。辻先生は、伊藤公雄先生のあとに阪大にいらっしゃったメディア・コミュニケーション論の先生で、久保田の副査でもあります。

この論集に収められている論考「功利主義と自由――統治と監視の幸福な関係」で、久保田は安藤馨さんの議論にはじめて出会い、衝撃を受けました。ロールズ以前も以後も「豚の哲学」と揶揄される功利主義ですが、安藤さんを旗手として、これから盛り上がっていく予感がします。是非一度、安藤さんともお話し出来る機会があれば嬉しく思います。


 

千葉大学の米村千代先生より、岩上真珠編『<若者と親>の社会学――未婚期の自立を考える』青弓社を送っていただきました。どうもありがとうございます。とても嬉しく思います。

岩上真珠先生を中心とした、ポスト青年期の若者の家族関係に関する一連の研究の最新の成果のようです。特に、米村先生が執筆されている第4章「親との同居と自立意識――親子関係の'良好さ'と葛藤」が、久保田も非常に関心のあるテーマで、さっそく読ませていただきました。

家族と同居するか/家族の元を離れて暮らすか、という選択が、若者の自立とどのような関係にあるのかは、「ひきこもり」や「ニート」が問題となる現在、非常に重要なテーマだと思います。是非ともシェアハウジングに関する議論と接続してみたいと思います。関連文献と一緒に紹介しておきます。

     

ギークハウス水道橋がオープンしたようで、入居者募集中らしいので宣伝しておきます。
共用スペースや個室の写真が上がっていますが、写真の撮り方が上手いのか、中は超オシャレですね。
イイナー。僕もギークハウス・アムステルダムやりたいなー。


ギークハウスプロジェクト
http://geekhouse.tumblr.com


「ギーク」というのは、もともとコンピューターヲタクを揶揄する英語でしたが、もはや自称として使われています。
「ギークハウス」は、日本一のニートを目指すphaさんという方が、なるべく働かないで生きていくために始めた、プログラマーやインターネット好き好きっ子たちのためのシェアハウスで、現在は当初の理念を若干ゆるめながら全国に拡がっています。たとえば、入居者の説明には、以下のように書かれています。

入居者はウェブ系のエンジニアが多いですが、ギーク(エンジニア)ではなくても、インターネットやコンピュータやガジェットに興味があって、何らかの形で ネットに関わっていきたいと思っている方ならOKというくらいの緩い感じで募集しています。プログラミングやインターネット初心者だけど今から勉強したい
という方でも構いません。ギークハウスなら周りに詳しい人も多いので刺激になると思います。

見学会や説明会のようなものもやっているようなので、関心のある方はWebをチェックしてみてはいかがでしょう。募集だけではなく、「自分もギークハウスやってみたい!」という人も、是非。新しく人を募ってシェアを始めたり、自分の持ち家や空き部屋の一部を開放したりというのもアリです。現在も、ギークハウス下北沢のプロジェクトが進行中の様子。下北沢懐かしいなー。

このギークハウス水道橋は、有限会社オアゾさんという業者さんが仲介しているようで、やはり個人でやるよりも長期的な採算で物件に手を入れられるんだと思う。やはり、近年のシェアハウスの普及にはこういった業者さんの力が大きいですね。有名なヒツジ不動産さんなんかも、本を出したりしてるし。最近では、「ソーシャル・アパートメント」という言い方もするそうです。

ちなみにphaさんとは、大阪に遊びに来た時にお会いしたり、ギークハウス京都に連れて行ってもらったり、ベーシック・インカムがらみのイベントに参加してもらったりと、いろいろお世話になっています。

気さくな入居者が沢山集まるといいですね!

表題の通り、田村さんからまた本を頂いてしまいました。編者である田村さん自身が執筆しておられる、第2章「親密圏における熟議/対話の可能性」が、久保田の描く「シェアの政治」と関連しているからだと思われます。田村さん、いつもお世話になります。はるばるオーストラリアからもお気遣いいただき、どうもありがとうございました。

シリーズの説明
http://www.fuko.co.jp/catalog/ShinYokoku_hakken.html


せっかくですので、田村さんの他の本も併せて宣伝しておきます。にしても、一番右の本すげー高いですね・・・

余談ですが、今年提出した久保田の博論の題目は「非家族と家族の社会学」という耳慣れないものでした。その主眼は、家族やその拡張、ないしPC(政治的に正しい表現)としての「親密圏」としてではなく、あくまで「非」家族、すなわち家族「ではない」もの、親密圏「ではない」ものとしてシェアをはじめとするさまざまな共同生活実践を位置づけることでした。

現在、出版に向けて右往左往していますが、おそらく、これまで家族の名の下に束ねられてきた、親密であること、対等なものとして生活を共にすること、子どもや病人などの世話をすることといった多様なトピックを、切り分けながら再接合して議論する足がかりになるのではないかと思っています。ダイジェスト版は、春に出る大阪大学人間科学研究科紀要に掲載される予定です。

そういえば、昨日校正が来てたような・・・

第8回ジェンダー法学会学術大会が、来月の第一週に千葉大学にて開催されます。設立大会から数えて、もう8年目かと思うと感慨深いです。

今回の大会では、久保田も初めて報告させて頂きます。司法試験崩れとはいえ、法学は専門外なので緊張しますが、なんとかアウェーに小さな論陣を張って守りきりたいと思います。うまくいけば、有意義な議論ができると信じているのですが。タイトルは「性の法・ケアの法・共同生活の法」で、クイア法理論と依存批判の議論を援用して、家族法改正の別の可能性を主張します。

学会のHP(程なくプログラムが上がると思います)
http://wwwsoc.nii.ac.jp/genderlaw/index.html

第3回大会だったでしょうか、東北大学での学術大会の折、大学院に進んだ久保田を学会員に推薦してくださったのは故・中島通子弁護士でした。その少し前、三鷹市での条例改正に関する市民グループの会合で、途中だった中島先生との議論は果たされないままになってしまいました。結局法学の道を逸れてしまった久保田が、学会にどれほどの貢献ができるのか分かりませんが、中島先生、どうぞ見守っていてください。

科研費で購入を企てていたKindle3だが、あえなく却下。確かに、Kindleで買った電子書籍を、研究室に置いていくことが出来ない以上、当然と言えば当然だが。仕方なく、個人的に注文。円高って素晴らしい。

一週間くらい使ってみた感想。



<良いところ>

・恐ろしく読みやすい。紙に印刷されているかのよう。特に、通勤電車などで明るい日差しが照りつけていても問題なく読める。
・ワイヤレスで直接本が買える。特に、洋書のサンプルがダウンロードし放題なのは有り難い。気になる本は、まずサンプルをダウンロードして、序章を読み、面白そうなら買う、といった使い方ができそう。その意味でも、3G対応のものをオススメする。無線LANだけだと、機動的にダウンロードできないから。
・文庫本に比べるとやや大きくて重いが、手が疲れるほどではない。長時間の読書も問題ない。これは、iPadには無い利点か。
・青空文庫との連携が見事。専用のフォーマットに変換された和書は、美しすぎる。変換の仕方も、青空Kindleのページから、ブックマークレットを登録しておくと、青空文庫のそれぞれの本のページでクリックするだけで、Kindle用のフォーマットに変換してダウンロードしてくれる。これはありがたい。できれば、ファイル名を日本語の書名に変換してくれるとなお有り難いのだが。
・A4のワードファイルの大きさまでなら、pdfにすれば何とか読める。ただし、見開きのpdfや、グラフや表がはいったものはちょっと読めない。Deluxなら読めるかなー。
・電源を切ると、いろんな絵が表示されるのは楽しい。もっとバリエーションが欲しい。電源を切ってる間なら、広告を入れてもいいんじゃないかな。その分、本を安くしてくれたら。

<気になるところ>
・重さはともかく、やはり大きい。電車で座って読む分には問題ないが、立って読む場合や、乗り換えのために一度ホームに出る場合など、大きさが少し気になる。文庫本や新書のように、開いて読み、閉じて持ち歩くというメディアがどれほど素晴らしかったかを痛感。
・表示速度は読書に関しては及第点だが、単語を辞書で調べようとするとやや待たされる。これは、英語を外国語として読む人たちの辞書検索頻度には耐えない。大人ネイティブが、難しい単語をごくたまに調べる想定ならOKかもしれないけど。
・サンプルをダウンロードして読み終わり、欲しくなって購入すると、読み終わったサンプルの他に新たに本がダウンロードされてしまい、サンプルの読書情報が引き継がれない。そもそもサンプル版ではハイライトしたりメモを取ったりできない。これは、自分の本を「汚しながら読む」という文化に慣れてしまうと、なんとなく違和感がある。もうすこしサンプルを自由に汚させてくれた方が、購入意欲も高まるのでは。
・さらに、細かくメモをとったり、気になる単語やフレーズを頻繁にハイライトしながら読もうとすると、反応速度の遅さが気になってくる。これでは正直、学術書や専門書を読むのに向いていないと感じた。
・ショートカットをもっと充実させて欲しい。たとえば、Alt+Bでブックマークが入れられたり、いくつかのショートカットが取り入れられているものの、せっかく滅多に使わないキーボードを搭載している割には不親切すぎる。たとえば、Alt+Hで、カーソルのすぐ右の一単語だけをハイライトとか、Alt+Shift+アルファベットで、そのアルファベットで始まる単語に順次ジャンプするとか(カーソルキーを動かすのがたるいので)。Windowsキーのようなスーパーキーを用意してもいいんじゃないか。
・和書に対応していない。いまさらだが、洋書専用では日本での市場が小さすぎるだろう。青空Kindleの美しい和文表示を見る限り、もし対応すればすぐにでもひろまるんじゃないかという印象を持った。

・付属のマインスイーパーのレベルが簡単すぎる。こういうのは、無駄に最高難易度を上げておくべき。ただし、付属の五目並べにはまだ勝ったことがないが・・・。


<総評>
研究用に学術書や専門書が読めるかな、と思っていたが、ちょっと無理そう。しばらくは、娯楽用の小説専用機に成りそうな予感。

まず、pdfを読み込ませて持ち歩く用途に、思ったよりも向いていない。画像が荒いし、文字もずいぶん小さくなってしまうから。また、読みながらハイライトしたりノートを取ったりする作業が面倒すぎる。さすがに、何のノートも取らずに読み終わっても、結局もう一度紙媒体で読み返すことになる気がする。もっとも、パソコン版と併用しながら、一回目は電車でKindleで読み、2回目はPCでこまめにノートを取りながら読む、ということも可能か?いや、少なくとも一回目に快適にハイライトできないと、この方法でも無理があるかも。

iPhone版Kindleのところでも書いたけど、もし娯楽用途なら画面の大きさはあまり気にならないから、もっと小さくてもいい気がするな。あるいは、見開き2画面版を開発して欲しい。

ひとまず、英語を読む習慣をつけようと思い、昔いろいろ読んだJohn Grishamをいくつかダウンロードして読んでいる。あと、何かと話題の、Stieg Larssonの三部作を読み始めた。こうやって、複数の本を浮気しながら読むのには、Kindleは本当に素晴らしい。それに、一日二回、通勤時間に英語を読む習慣をつけたら、一年、二年でずいぶん違うんじゃないかな。

気になる点は多いけど、満足して使っています。ただし、かなり用途を選ぶと思うな。

OV-chipkaart

パリの都市交通ICカードNavigoに比べて、オランダ版ICCOCA(SUICA)であるOV-chipkaart(オーフェィチップカールト)については、あまりまとまった情報がないので、旅行者の利便のためにまとめておきます。

以前あった回数券、strippenkaart(ストリッペンカールト)はもう使えないらしく、毎回小銭で支払うのはかなり高くつくので、OV-chipkaartを使うのが安くて楽なのではないかと思います。もっとも、2日間でアムステルダム市内の美術館を急いで回りたい!という短期旅行者には、「I amsterdam カード」のような美術館の無料パスとセットになった無料交通パスの方がお得かもしれませんが。

OV-chipkaart_GVB-Amsterdam_mrt2007_voorkant
こなやつ。
デザインはいろいろ。

【利点】
・非接触型ICカードを機械にかざして、チェックイン/チェックアウトすることで、トラム、バス、地下鉄、電車に簡単に乗り降りできる。券売機と悪戦苦闘したり、切符売り場で並んだり(オランダでは0.50EURの手数料がかかる)する必要なく、大変手軽で、時間の節約にもなります。

・特に電車の場合、普通に切符を買う場合と比べて割引になります。
たとえば、アムス-スキポールなら、ふつう片道で3.20EURのところ、3.00EUR(0.20EUR)。アムス-グローニンゲンなら、25.60EURのところ、21.90EUR(2.70EUR)といった感じ。だいたい、日帰り往復割引切符の片道分と同じ金額になります。いくつかの都市を回る人は元が取りやすいです。

・街に溶け込んだようでちょっと嬉しい気持ちになります


【欠点】
・カード自体が7.50EURかかる。最初は券売機か窓口で買う必要あり。

・乗り放題カードではないので、チャージが必要。払い戻しできないので、旅行者としてはいくらチャージしておくかは悩むところ。1日、2日でアムステルダム市内を回るような滞在なら乗り放題カードが得か。

・使用期限が5年。パリのNavigoが無期限なのと比べると残念。


【種類】
・記名式
・無記名式
・使い切り式

の三種類。記名式は、オランダの銀行に口座がある居住者向け。使い切り式については、チャージできるとかできないとか、情報が錯綜していてよく分かりません。ここでは、中期旅行者向けの無記名式(anonymous)について解説します。


【買い方】
・券売機で買う場合
駅のコンコースや、駅前などに設置されている、ブルーに黄色の自動券売機を探しましょう。オランダ語が分からない場合は、英語など多言語の表示に切り替えて、OV-chipkaart(英語ではOV-chipcard)の購入ボタンを探します。メニューは、

・カードの購入
・カードの履歴の閲覧
・カードのチャージ
・カードのアクティベーション

から選ぶことになりますので、参考にしてください。アクティベーションについては後述します。
注意が必要なのは

1) クレジットカードで決済する場合は、1.00EURの決済手数料が発生する
2) OV-chipkaart自体の購入と初期チャージを、一回の取引でまとめてできないので、クレジットカードで合計2.00EUR手数料がかかる

ことです。
現金を持っていても、たとえばスキポール空港では現金を受け付けてくれる券売機の数がそれほど多くないので(特に硬貨が使えても紙幣が入る券売機は少ない)、もし現金を持っているなら、窓口で買うことを勧めます。


・窓口で買う場合
窓口ではたいてい英語が通じます。
無記名式が欲しいことと、何ユーロチャージしたいのかを伝えましょう。

I would like to by an anonymous OV-chipcard with 20.00EUR charged, please.

とか。発音に自身が無ければ、紙に書いて渡すという手もあります。

普通、窓口で切符を買うときにかかる0.50EURは、かからないようです。
ただ、「チャージはできれば券売機でやってくれよな」みたいなことを言われたことがあります。
だって、券売機は現金使えないのが多いんですもの。電車の駅で買うと、アクティベーションについて聞かれることもありますが、後述。


【使い方】
・バス、地下鉄、トラムに乗る場合
バス、トラムならたいてい車両の入口と出口の両側の手すりに取り付けられている、ピンクのOV-chipkaart読み取り機に「ピッ」とかざします。どちらの場合も音がして、チェックアウト時には引き落とし額と残額が表示されます。音がしない場合は故障の可能性がありますので、別の読み取り機を使ってください。

地下鉄の場合は、ホームの入口に自動改札のようなものがあって、チェックイン、チェックアウトできるようになっています。駅によっては自動改札ではなくて、ホームや駅構内に突然読み取り機が設置してある場合もあるようです。とにかく、チェックインと、チェックアウトと、二回タッチすることを忘れずに。

タッチのタイミングは、よく分からないのですが、アナウンスが終わったあと電車が止まる前にチェックアウトしてる人もいたので、結構アバウトなようです。降りるときは、早めにチェックアウトしてもよさそう。

ただし、市内交通に乗る場合は、最低4.00EURのチャージが残っている必要があります。これは、チェックイン時にまず4ユーロを仮に引き落とし、チェックアウト時に差額を返金する、という方法をとっているため。券売機で履歴を確認すると、

(-4.00)

-1.00

みたいな形で記録されています。残額が足りないと、「ピピ」と二回鳴ってエラーを伝えてくれるらしい。

もしチェックアウトを忘れると、4.00EURは没収されます。結構痛いので、忘れずに。オランダの友人は、すでにこれで沢山寄付したといっていました。

ちなみに、紙の切符の場合と同じく、抜き打ちの検札が来た時に正しくチェックインしていないと、罰金の対象になります。問答無用で身分証明書を確認され、50ユーロ支払う必要があると聞いています。日本のように、乗り越し精算できませんのでご注意ください。ちなみに、車掌さんが小型の読み取り機にカードをかざして、きちんとチェックインしているかを確認してくれます。

・電車(NS)に乗る場合
都市と都市を繋ぐNS(国鉄のようなもの)を利用する場合は、以下の二つの点に注意が必要です。まず、買ったままのOV-chipkaartでは、バス、地下鉄、トラムには乗れてもNSには乗れません。NSに乗るためには、アクティベーション(有効化)をする必要があります。

たぶんこれは、NSが一等車と二等車に分かれているためで、窓口でも券売機でも、アクティベーションの時に1st class か、2nd  classかを選択する必要があります。実際に乗ると、一等車の方がゆったりしていて豪華ですが、値段は倍近くします。

もう一点、NSに乗る場合は、最低20.00EURのチャージ残額が必要です。これは、長距離移動するNSが比較的高額になるため、高めのデポジットを要求しているのだと思います。もちろん、チェックアウトを忘れると、20.00EURが没収されることになります。特に、読み取り機が車内ではなく、ホームや駅構内に設置されていて、分かりにくい場合が多いので、気をつけてください。オランダのNSは、改札もなく、電車を降りて普通に歩いていると外に出てしまう作りになっている場合も多いので、うっかり忘れがちです。

この20.00EURのデポジットのせいで、スキポール空港から日本に帰る旅行者が、最後の空港行きのNSを、OV-chipkaartで支払おうとするのは得策でないかもしれません。5年の使用期限もありますので、なるべくチャージ額を余らせないように、紙の切符と併用しましょう。


【チャージの仕方】
前述したように、チャージは窓口、券売機でできます。他にも、トラムやバスの車掌さんがチャージしてくれるらしいですが、やったことないので分かりません。情報があれば教えてください。

以下、参考になりそうなサイトを挙げておきます。
オランダ旅行を楽しんできてください。


参考サイト
オランダ時刻表検索(値段や割引なども)
http://www.ns.nl/reisplanner-v2/index.shtml

公式HP
http://www.ov-chipkaart.nl/allesoverdeov-chipkaart/

日本語Wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%86%85%E4%BA%A4%E9%80%9A%E6%96%99%E9%87%91%E5%8F%8E%E5%8F%97%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0_%28%E3%82%AA%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%80%29

オランダ日記(blog)
http://mcwhite.exblog.jp/11374693/

プチモダン(blog)
http://www.miharaono.com/petitmo/petit/?pw=82

Study below the sea―海より低い国・オランダ留学記(blog)
http://vrije.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/ov-chipkaartns-.html

オランダ生活お役立ち情報?庶民的生活?(blog)
http://amstel.blog25.fc2.com/blog-entry-893.html

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著書・訳書の紹介



 
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